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2021年 04月 26日

Voigtländer VITO B <その4>

すごく似合って良い感じ…(´ω`*)
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14171981.jpg



この時代(VITO B後期型は1957-59年とのこと)のカメラボディにはストラップ用のアイレットが無いものが多い様で、VITO Bの場合は貧弱な「釘の頭」の様なものがあると言えばありますが、やはり、基本的には速写ケースに入れて使うものだったのでしょうね。

そういう意味で、遠からず試写をするに当たってこのままでは如何にも落っことしそう…と思っていたら、さして探しもしないうちから、それっぽいものを見付けることが出来ました。前カバーの銘板(”Voigtländer”の)が無くなっていますがデザインも大きさもそれっぽいし、何より、内側にその「釘の頭」が当たってスレたと思しき形跡がある。

ハズすリスクもありますが、安い(多分…)のでまぁいっか、と、自分の勘を信じて思い切って購入。
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14172026.jpg

めでたく、ピッタリでした。

この速写ケース、前カバーが底カバーに縫い付けられているM3(Leica)用等の当時モノとは違って、ちゃんと分離できる。自分が使いたいのは底カバーだけなので、これはとっても好都合ですし、前カバーは使う気が無いので銘板紛失も問題になりません。とてもグッドではありませんか。
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14172078.jpg

ストラップは本体への取り付け部分近く、特に右側の傷みが酷い。この時代のものは本体にストラップが固定され外すことが出来ないのが普通の様です。
オリジナルを捨てるのはちょっと残念でしたが、やはり落下の危険もあるため切断して取り外しました。

 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_17041986.jpg
ケース本体の状態は、内張りを含めてまずまずキレイ。ブラシでホコリ等を払い、アルコールで拭いました。

ところで…上の写真を見ると底部の中央に窓があります(こちらの記事 の写真で分かる通り、VITO Bには不要な筈)。
店頭で見た時にもちろん気付き、扇形なので「多分フイルムカウンターか、或いは何かのレバーの為のものだろうな」と考え、恐らくVITO Bと同一シルエットでそういう仕様のモデルがあったのだろう(VITO Bについて、購入後にWebでアレコレ調べていたので、派生モデルが多いらしいことだけは知っていた)と片付けたのですが、どうやらこのケース、本来は底部にフイルムカウンターがある Vitomatic(Iか?)用の様です。

勿論、VITO Bに使うことに関して特に問題はありません。


その後、革クリーム等を付けて磨き、この通り。
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14171946.jpg

背面は革の屈曲部があるのでもう少し傷みが目立ちます(こういうのをリペアする液剤等もある筈ですが、現時点では手持ち無し)けれど。

でも、よく考えられていますよね。小さいケースなので、トグル的な金具(底カバーと前カバーの連結用)とスナップ(前カバーを留める)を付けると邪魔。だから、2段重ねの様な金具一つで済ませている。
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14171951.jpg
 Voigtländer VITO B <その4>_c0291635_14171972.jpg


 
この頃の革ケースって、前述のM3用にしてもそうなんですが、特に前カバーが巨大で困るなぁ、というイメージが強いものです。どのケースを見ても共通なのは、ボディ上部に大きなクリアランスをとって丈夫なカバーを被せてるので、まぁ、万一落とした時にも所謂軍艦部のダメージを避けられる様にということなんでしょうね。RF機だと距離計があるから尚更…。

でも、このVITO用(Vitomatic用か)は、カメラ自体が小さいせいか、やはりカバーの上部は大袈裟系ですけれど全体として割と小振りに収まっている。
「前カバーを使う気は元々無い」なんて書いたけど、ケースもカワイイですね。このケースを着けた姿もイイなぁ(笑)という気がしてきました。

このままでもOKだけど、銘板があった部分に何か適当に貼れば良いのかな?




by photographer_you | 2021-04-26 19:45 | ~′60s camera


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