2020年 07月 22日
故・赤瀬川原平さんの「中古カメラの愉しみ-金属人類学入門-」 (撮影: 2012年) まだ中古カメラにも然程深入りしていなかった…と言うか、ずぶずぶと沈み始めていたのかも知れない(笑)当時、この業界で誰がどういうポジションにいるのかも余り良く分かっていなかった様に思います そういう中で、まぁ大昔にF2(Nikon)を中古購入第一号とした辺り既に「金属人類」の素養を潜在的に有していたには違いない自分に、「体内に磁石があって金属カメラに引き付けられる プラスチックには反応しない」人種がいる…といった文章で、正にその嗜好性をズバリ指摘して見せたのがこの本だと言えるでしょうか 「ジッツオで居合い抜きのお稽古」の項(ナンダソレと思われた方は、是非ご一読を!)では、三脚が欲しくてスリックのやつを買ったはいいが「嬉しくてアチコチ弄り回していたら、ネジを締め過ぎて雲台の締め付け部がピチンと割れてしまい青くなった」とか、とても他人とは思えなかったし(←高校生の時、トラベル用に使っていた500G-IIという軽量三脚で同じことをやらかした)、別項で触れられている「大英博物館近くの前辺りにあると聞いていた」中古カメラ屋に至っては(この記述のことはすっかり忘れていたにも拘らず)後年自分も、特に調べた訳でもないのに同じ場所に引き寄せられたり(現地には仕事で行ったので残念ながら時間が遅く、物色は出来ずウィンドウの前に立っただけ) 最早同類であること疑いなし、みたいな、ね(笑) 赤瀬川さんは、ご自身も書いておられる通りコレクター品ではなく実用性のあるもの、カメラはコンセプトも値段も無駄のないギリギリなところに魅力を感じる…ということなのだけれども、それをサラッと”僕はこうしたい人なんだ”という感じで、○○は嫌だ的なコトも仰らないしナントカはしない主義だのと大仰に構えもしない、そういうところが貴い様に思われます
by photographer_you
| 2020-07-22 19:11
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